エッジです。
ビットフライヤーにおけるBTC現物とBTC-FXの価格乖離の縮小を目的として導入された「SFD」(Swap For Difference)ですが、あまり有効に機能していないと言われ始めました。
ついに乖離幅が20%を超えることになり、ビットフライヤーがSFDの仕様変更を打ち出しました!
【重要】Lightning FX 取引価格と Lightning 現物(BTC/JPY)取引価格が 10% 以上乖離している場合に約定ごとに発生する 「SFD」について、一部変更することを検討しております。近日中に改めてお知らせいたします。
— bitFlyer(ビットフライヤー) (@bitFlyer) 2018年2月22日
SFDの仕様変更内容を予想してみました。
SFDとは何だったか?
SFDのおさらいをしておきます。
ビットコインの現物とFXで価格乖離が10%以上に対して、一定のスワップが発生し、売り手と買い手間でスワップの支払いと受け取りが発生することとなります。
価格乖離 | SFD 比率 |
---|---|
① 10% 以上 15% 未満 | 約定金額の 0.5% |
② 15% 以上 20% 未満 | 約定金額の 1.0% |
③ 20% 以上 | 約定金額の 3.0% |
この時、FXの新規でも、決済でもSFDが発生するとのこと。(ここ重要!)
なぜSFDは乖離幅の縮小に効果がなかったのか?
SFDをめぐる攻防を説明していきます。まずは乖離幅10%のところで書いています。
■乖離幅を拡大させたい側(拡大派=ロンガー)
乖離幅9.9%以下でロング(買い)して、乖離幅10%以上となったところで決済する。すると、ロングの時にはSFDは発生せず、決済のところでSFDを獲得できる。
■乖離幅を縮小させたい側(縮小派=ショーター)
乖離幅10%以上でショート(売り)して、乖離幅9.9%以下となったところで決済する。すると、ショートの時にSFDを獲得できて、決済のところではSFDは発生せず。
となりまして、つまり、ロンガーにも、ショーターにも平等にSFDを得る機会が与えられているということです。
上記は乖離幅10%を挟んでの攻防を書きましたが、15%、20%の境界においても同様に攻防があります。
さらに言うならば、9.9%でロングした後、15%超、20%超でショートすれば得られるSFDはさらに増えることになります。となれば、平等にSFDを得る機会があると書きましたが、ロンガー優位になっている現状が分かってもらえたと思います。
SFDの仕様変更はこうなる?
本来の狙いは、乖離が上振れした時には、ロングが不利、ショートが有利にならなければいけません。平等ではいけないのです。
おそらく新規注文の時にはSFDが発生し、決済注文の時にはSFDが発生しないように仕様変更をすると予想しています。
こうすれば、9.9%以下でロングした建玉は10%を超えて、決済してもSFDは得られません。10%を超えてから新規にショートした建玉のみSFDが得られます。10%超になるとロングは勢いを失ってしまうでしょう。
【追記】
SFDの仕様変更内容が発表されています。私の予想は半分外れました。